編入勉強記録

編入勉強始めたばっかの人の日記

自己紹介

まずこのブログについて

一般高専生が編入に向けて勉強していく様子を記していくブログ
まあ編入勉強をしてるかしてないかは定かじゃないけど色々勉強してそれを記していく予定

自己紹介

ハンドルネーム:村島太郎
住んでるところ:東京
年齢:18
性別:男
学校:高専
性格:適当
好きなもの:パソコン、ゲーム、数学、ラーメン、そば
嫌いなもの:暗記、課題、コーヒー、Windows
ツイッター村シマ太郎 (@murashimatarou1) | Twitter

欲しい参考書

数学・物理http://amzn.asia/h8FGnIZ
OS・インターネット・プログラミングhttp://amzn.asia/dFBFpDC
専門http://amzn.asia/4d11zwf

期末テスト前

そろそろ期末テストです。

え?もう期末テストかって?

それがですね、前期の期末テストなんですよ。去年からよくわからないスケジュールに変更されてから夏休みの期間がずれ、それに伴って前期の期末のスケジュールも変わりました。

正直迷惑です。

まあ夏休みが早く来るというのはうれしいですが、結局は面倒を後に押し付けてるだけなんで前のスケジュールのほうがよかったです。

とは言うものの成績のこともあるので、期末テスト前で勉強しなくてはいけないのですが、今年度は編入勉強()と言いながら編入に関係ないような数学やってまともに授業もあまり聞いてなかったのでやばいです。

一体何をしているんだか。

いい加減危機感を持ってきたので微積やら線形代数をやろうと思います。もちろん他のことも勉強しなくちゃいけないけど・・・。

話は変わりますが、最近はLinuxというOSにハマってしまって、色々なディストリビューションを試したりしています。今はManjaroを使っていてウィンドウマネージャーはi3。タイル型のウィンドウマネージャは素晴らしいですね。

まあなぜLinuxにしたかというとWindowsの不安定さにしびれを切らしました。動画を見ていたら突然ブルースクリーン、ワード書いてたらブルースクリーンとストレス三昧だったのでLinuxに変えました。ブルースクリーンの原因をたどってみると、とあるドライバーが原因とのこと。watchdogなるものが原因らしく、どうしようもないのでLinuxに変えたところそのような不具合は起こらず。そこからというもの色々なもの試してます。

しかし今までWindowsで育ってきたのでコマンドラインでの操作は慣れないと共に楽しさを感じています。困ることがあるとしたらMSOfficeが使えないことですかね。LibreOfficeだとパワポの形式にすると色々と崩れてしまうのであまり使いたくはありません。どうしたものか。

最近読んでる数学書

最近は、学校にある数学同好会なるところでいろいろなお話を聞いて楽しんでます。とは言うものの、途中から入ったのであまり何を言っているのはわからず。まあそこで自分も話すことになったのだが、話す内容は「測度論」測度からのルベーグ積分という感じだ。

実際、測度論の本を読んでみてこれは素晴らしいと思った。
というのもリーマン積分のときは、積分可能性の部分がとてもややこしかったが、ルベーグ積分のときは簡単に積分可能性を定義できてしまうからだ。その上リーマン積分不可能な関数もものによっては積分できてしまうという積分の理論。すごい。
しかし、ルベーグ積分不可能でリーマン積分可能な関数も存在するらしいから万能というわけではないらしい。

まあそんなこんなで色々と勉強をしているが、ここで今読んでる本の紹介を。

Munkresの「Toplogy」

この本はここでも紹介している。

toaru-nikki.hatenadiary.com

最初、位相を勉強するときは英語で読むのに気が引けて日本語で書かれてる「集合と位相」の本を読んでいた。
しかし、あまりにも簡潔で定義の「お気持ち」を全然理解できなかった。そんなんで先進んでいたらやっぱり何言ってるかわからず詰まった。
そこで仕方なくこの本を読んで見たのだが、とても丁寧に解説がしてあって、その「お気持ち」を理解するのにとても役立っている。
また簡単な例も多く示されていて理解を促すように洗練されているし、その上英語の勉強にもなる。
唯一この本の欠点を挙げるとすれば、索引がゴミ、使えない、というところと、演習問題の解答がないという点だ。
索引がゴミというのは、まずページ数が合ってない。全部合ってない上にページがかけ離れてる。しかも索引に載ってる単語数もえげつないくらいに少ない。控えめに言ってもゴミである。
演習問題の解答がないというのはあるあるなのでまだいい。有名な本なので調べれば解答が見つかるのでは?

岩波の「現代解析入門」

現代解析入門 (岩波基礎数学選書)

現代解析入門 (岩波基礎数学選書)

神保町の明倫館で3000円で購入した。
前半は、Fourier級数、変換、常微分方程式、超関数といった内容だが自分は読んでない。
興味があるのは後半の測度と積分のパートだ。
まあ実は目的は関数解析でそれの予備知識として勉強している。
予備知識としては他にも、普通の解析(リーマン積分)、位相空間線形代数複素関数など結構あるのでそちらもやらなくちゃいけない。
結構ハードなのでできるか不安である。

レンスターの「ベーシック圏論

ベーシック圏論 普遍性からの速習コース

ベーシック圏論 普遍性からの速習コース

本当にゆっくり読んでいる。現時点では自然変換のところまで読んだ。
なぜこれを読み始めたかというと、同好会で圏論という言葉を知って気になっていた。ただそれだけである。
しかし勉強してみたものの、自然変換まで知ったところであまり嬉しさがわからない。
「あーそう、裏では共通してこんな理論が成り立っているんだな。」で止まってしまう。
実際に圏論を使って具体的な理論を構築していくところまで見ないと嬉しさがわからないのかもしれない。
圏論使った理論として著しいものと言えばホモロジー代数だろうから、そのうちホモロジー代数も勉強してみたい。

雪江の「群論

代数学1 群論入門 (代数学シリーズ)

代数学1 群論入門 (代数学シリーズ)

線形代数から数学に魅力を感じ、見事にハマっていったのだが抽象代数の基本とのことで気になってたまに読んでいる。
実はZorn補題を使った存在証明や、well-definedという言葉の理解のために買った節もある。
群論に関しては一度図書館で森田「代数概論」の群論のパートを読んで概要だけは知っているので復習と細かいところを勉強している。
まあ2000円程度と安いので気軽に始められていいと思う。




最近読んでいる本の紹介は以上である。
ここまで書いて気付いたのだが、編入勉強をほぼほぼしていない。まずい、物理も勉強してないし、微積線形代数も勉強していない。
というのも一度習ったものをもう一度体型づけて勉強するというより、新しい概念を勉強していくことのほうが楽しいからである。
このままでは本当に浪人or留年コースなので焦っている。あまりにも手を出しすぎた。
そろそろ我に返って微積線形代数や物理を勉強しないといけない。

進学についてとちょっと

お久しぶりです。ここ最近少し忙しくあまり書けてませんでした。最近もまた勉強しているのですが依然として編入勉強あまりできてません。というのも他のこと勉強しちゃってる。

ところで最近自分は工学系よりも理学系のほうが向いてるのではないかと思ってきた。
確かに理論通りになにかを組み立てて理論通りになっている、という確認をするのは好きでそういうことをするのが工学系っていうのがあるのかもしれないけど(理学系の研究でもあるとは思うが)理論を組み立てていくというのが面白く感じるのでどちらかというと理学系のほうが向いてるのかなぁと。
といっても工学系の学校である高専に入った以上工学系以外に進学するというのには今からでは少し時間が足りないように思う。
理学系で入るとしたら物理学科がいいと思ってるけどもまだ物理に関して勉強初めてすらいないという状態だからちょっとまずい。
数学科だとしても多分時間が足りない。
かといってそのまま妥協して今の自分の専門学科に進学を決めるか、というのは結構難しい問題である。
このままで行くと、浪人または留年という選択肢しかないような気がする。ここはちょっと悩み。

さて、そんな悩みもあるけども最近は線形代数の面白さから代数の本を読んでいる。そこで面白いこと思いついたので証明しようかなと。今回やることは『次元定理』なんだけども、証明のアプローチとして加群準同型定理を用いて『次元定理』を証明する、といったことをしたいと思う。以前一般的な次元定理の証明は述べたので、今回はその証明は省いて加群準同型定理を用いて証明する。

とはいうものの結局Kernelの基底を取ってくるというのは変わらないので本質的にはあまり変わらないと思うし、準同型定理から結構自明な感じはしてる。

V線形空間f:V \to Wを線形写像とする。

まず準同型定理より

f:V/Kerf \to Imf

が同型。

dim(V/Kerf)=dim(V)-dim(Kerf)

を示せばよい。

ここで仮定として、Vの基底は、Kerfの基底を拡大した基底とする。
また、Kerfの基底を\{a_1,a_2,\cdots,a_r\}、拡大した基底を\{a_1,a_2,\cdots,a_r,b_1,b_2,\cdots,b_s\}とする

ここで\forall x \in Vは、

x=c_1a_1+c_2a_2+\cdots+c_ra_r+d_1b_1+d_2b_2+\cdots+d_sb_s
(c_i,d_j \in R\ \ (i=1,\cdots,r;j=1,\cdots,s)

の形に書ける。

ここで自然な全射\pi : V \to V/Kerfによりxを送ると

\pi (x) = x + Kerf
=c_1a_1+c_2a_2+\cdots+c_ra_r+d_1b_1+d_2b_2+\cdots+d_sb_s + Kerf
=d_1b_1+d_2b_2+\cdots+d_sb_s + Kerf

となるのでV/Kerfの任意の元はs個の元により張られる。

よって、dim(V/Kerf)=dim(V)-dim(Kerf)が成り立つ。

清書してなかったので証明汚いとは思うけど一応これで示せたのかな。
一応基底のとり方によらず次元は一定というのを示さなくちゃいけないかも知れないけどまあ示さなくていいよね。

今日はこれくらいです。

編入勉強を取るか試験勉強を取るか

試験が開けてようやく暇ができました。暇じゃないですけど。

それで試験の結果なのですが、ボロボロでした。授業中も先生の話をそっちのけでずっと編入勉強してたので、まあそりゃ当たり前のように試験で爆死しました。それでも落単しなかったのは幸いです。

(それなりに成績悪いと思うのになぜかしらクラス順位は上位1/4程度。大丈夫かこのクラス?)

まあそれはそれとして今回の結果から、成績と編入勉強を同時に取ることはできないことがわかりました。これは自分の要領が悪いせいでもあるのですが、そんなせいもあってどちらか一択しか取れてません。

授業もなんですけど毎週ある実験レポートや授業で課される課題をこなしていると結構時間が取られてしまうので編入勉強の時間も削られていきます。

流石に課題は出さないと落単の危機なので出してはいます。授業はあまり聞いてないですけど。(申し訳なく思ってる)

今までそれなりに真面目に授業受けてきた身としてはかなり抵抗感があります。

今更ながら3年入ってから編入勉強始めておけばと後悔してます。3年から始めてれば4年で忙しくなってもそれなりに授業についていくことはできると思います。

ところでいいオンライン古本書店を見つけました。古本というよりかは古書かな?

理工学系洋書・和書専門の古書店 四方堂書店のホームページ

明倫館書店 / TOPページ

こちらです。専門書の揃えがいいのでこの先重宝することになりそうです。

有限次元ベクトル空間の時の面白い定理、命題3

明日からテストです。
テストなんで、これ書いたらテスト勉強します・・・。面倒くさい。




※部分空間の復習
Vの部分集合Wは、次の3つの条件を満たす時、Vの部分空間と呼ぶ
1.WはVの零元\boldsymbol{0}を含む。
2.u,v \in W ならば、u+v \in W
3.\boldsymbol{0} \in Wならば、任意のc \in \mathbb{K}に対してc\boldsymbol{0} \in W


命題1
Vをベクトル空間、U,WをVの有限次元部分空間とする。
そのときU \cap W,U+Wはどちらも有限次元で、次の等式が成り立つ。
\begin{eqnarray} dim(U \cap W)+dim(U+W) = dimU + dimW \tag{1} \end{eqnarray}

証明
まず、U \cap W \subset U , W \subset U + Wが成り立つ。U,Wがそれぞれ有限次元であるので、
U \cap Wも有限次元である。(証明略)
いま、dim(U \cap W)=rとし、\{v_1,\cdots,v_r\}をU \cap Wの一つの基底とする。
\{v_1,\cdots,v_r\}を拡大して、Uの基底およびWの基底を作る。
そのとき、Uの一つの基底を\{v_1,\cdots,v_r,u_1,\cdots,u_s\}、Wの一つの基底を
\{v_1,\cdots,v_r,w_1,\cdots,w_t\}とする。ただし、dimU=r+s,dimW=r+tである。
ここで、U+Wの任意の元は、
\begin{eqnarray}v_1,\cdots,v_r,u_1,\cdots,u_s,w_1,\cdots,w_t\tag{2} \end{eqnarray}
の1次結合で表されるので、U+Wはr+s+t個の元で張られ、U+Wも有限次元で
ある。次に、そのr+s+t個の元が1次独立であることを示す。
まず、U+Wの元が1次独立であることを示すために、a_i,b_j,c_kをスカラーとして、
\displaystyle \begin{eqnarray} \sum_{i=1}^r a_iv_i + \sum_{j=1}^s b_ju_j +\sum_{k=1}^t c_kw_k =0 \tag{3} \end{eqnarray}
とする。これを書き直せば、
\displaystyle \begin{eqnarray} \sum_{i=1}^r a_iv_i + \sum_{j=1}^s b_ju_j = -\sum_{k=1}^t c_kw_k \tag{4} \end{eqnarray}
となる。この左辺はUに、右辺はWに属す。簡単に書くと、ある\boldsymbol{u} \in U , \boldsymbol{w} \in Wによって
\begin{eqnarray} U\ni \boldsymbol{u} = \boldsymbol{w} \in W \tag{5} \end{eqnarray}
が成り立っている。よって、この両辺はU \cap Wに属している。\boldsymbol{u} \in U \cap Wより、
ある適当なスカラーd_iによって
\begin{eqnarray} \displaystyle -\sum ^{t}_{k=1}c_{k}w_{k}=\sum ^{r}_{i=1}d_iv_i \tag{6} \end{eqnarray}
\begin{eqnarray} \displaystyle \sum ^{r}_{i=1}d_iv_i + \sum ^{t}_{k=1}c_{k}w_{k} =0 \tag{7} \end{eqnarray}
となるが、v_1,\cdots,v_r,w_1,\cdots ,w_tは1次独立であるからd_1=\cdots=d_r=0,
c_1=\cdots =c_t=0でなければならない。
(4)式において、c_1=\cdots=c_t=0であるので、右辺は0である。
v_1,\cdots,v_r,u_1,\cdots,u_sの1次独立性よりa_1=\cdots=a_r=0,b_1=\cdots=b_s=0
であるので、v_1,\cdots,v_r,u_1,\cdots,u_s,w_1,\cdots,w_tは1次独立である。
以上のことより、dim(U \cap W) =r,dim(U+W)=r+s+tであるので、
dim(U \cap W) + dim(U+W) = r+r+s+t =(r+s)+(r+t)
\begin{eqnarray} =dimU+dimW \tag{8} \end{eqnarray}
が成り立つ。
証明終


定義1
Vをベクトル空間、U_1,U_2,\cdots,U_rをVの部分空間とする。そのとき、U_1,U_2,\cdots,U_r
の和を、
\begin{eqnarray} U_1+U_2+\cdots+U_r = \{u_1+u_2+\cdots+u_r;u_i \in U_i(i=1,2,\cdots,r)\} \tag{9} \end{eqnarray}
と定義する。


命題2
U_1+U_2+\cdots+U_rはVの部分空間である。

証明

U_1,U_2,\cdots,U_rはそれぞれVの部分空間より、それぞれVの零元\boldsymbol{0}を含む
よって、\boldsymbol{0} \in U_1+U_2+\cdots+U_r (\boldsymbol{0} \in V)


\alpha = u_1+u_2+\cdots+u_r \in U_1+U_2+\cdots+U_r , \beta = u_1'+u_2'+\cdots+u_r'
\in U_1+U_2+\cdots+U_rとする。そのとき、
\begin{eqnarray} \alpha + \beta = u_1+u_2+\cdots+u_r+u_1'+u_2'+\cdots+u_r'\\=u_1+u_1'+u_2+u_2'+\cdots+u_r+u_r'\tag{10}  \end{eqnarray}
かつ、U_1,U_2,\cdots,U_rはそれぞれVの部分空間であるので、
\begin{eqnarray} u_1+u_1' \in U_1,u_2+u_2' \in U_2,\cdots , u_r+u_r' \in U_r \tag{11} \end{eqnarray}
となる。よって
\begin{eqnarray} \alpha + \beta \in U_1+U_2+\cdots+U_r \tag{12} \end{eqnarray}
が成り立つ。


\boldsymbol{u} = u_1 +u_2 +\cdots +u_r \in U_1+U_2+\cdots+U_r、c \in \mathbb{K}としたとき、
\begin{eqnarray} c\boldsymbol{u} = cu_1 + cu_2 + \cdots + cu_r \tag{13} \end{eqnarray}
であり、U_1,U_2,\cdots,U_rはそれぞれVの部分空間より、
\begin{eqnarray} cu_1 \in U_1 , cu_2 \in U_2 , \cdots , cu_r \in U_r \tag{14} \end{eqnarray}
が成り立つので、c\boldsymbol{u} \in U_1+U_2+\cdots+U_rである。
証明終


定義2
U_1+U_2+\cdots+U_rの任意の元\boldsymbol{u}は
\begin{eqnarray} \boldsymbol{u} = u_1 + u_2 + \cdots + u_r,u_i \in U_i (i=1,2,\cdots,r) \tag{15} \end{eqnarray}
の形に書かれるが、U_1+U_2+\cdots+U_rの任意の元\boldsymbol{u}の上式のような表し方が
一意的であるならば、この和を直和であるという。その場合U_1+U_2+\cdots+U_rを特別に
U_1\oplus U_2\oplus \cdots \oplus U_r
と表す。


ちょっとここまで書いて時間がやばくなってきたので続きは明日書こうと思います。
次はこの証明を書こうと思います。

命題3
Vをベクトル空間、U_1,U_2,\cdots,U_rをVの部分空間とするとき、
次の3つの条件は互いに同等である。
1.和U_1+U_2+\cdots+U_rは直和である。
2.任意のi(1\le i \le r)に対して
\begin{eqnarray} (U_1+\cdots+U_{i-1}+U_{i+1}+\cdots+U_r) \cap U_i =\{0\} \tag{16} \end{eqnarray}
3.任意のi(2 \le i \le r)に対して
\begin{eqnarray} (U_1+\cdots+U_{i-1}) \cap U_i =\{0\} \tag{17} \end{eqnarray}
すなわち、
U_1 \cap U_2=\{0\},(U_1+U_2) \cap U_3 ,\cdots,(U_1+\cdots+U_{r-1}) \cap U_r

数学の参考書について

数学の勉強

まず、数学の参考書といっても、どの分野に関して勉強するのか、というのが一番大事だと思います。
ということで、今回は自分が勉強する予定である数学の分野と、勉強に使う参考書を記していこうと思います。

線形代数

まず線形代数です。一番やってて楽しいです。特にベクトル空間のお話は、新鮮でとてもおもしろく進められました。
では、まず自分が使っている参考書とその後に読もうとしている参考書を挙げようと思います。

松坂・線型代数入門

線型代数入門

線型代数入門

現在勉強しているのは、この松坂和夫さんの線型代数入門です。
400数ページまでに及ぶ結構な大著です。
書店で他の線型代数の参考書もペラペラめくった感じ、他のよりもわかりやすく丁寧に説明がされてると思いました。
そのせいでページ数がこんなになってしまったのですが、初めて勉強するならもってこいの参考書だと思います。
今自分は3ヶ月くらいかけて230pまで読みました。大体半分です。結構丁寧にノートに書き写したりしていて時間がかかってます。
もうちょっとノートに書くものを厳選したりすればもっと早く進められると思います。
ただ、この参考書で勉強していて、一番気になる所は問題の解答の少なさです。
なんといっても計算問題しか解答に載っていない。(証明問題に関してはほぼ解答なし)その上、たまに計算問題の解答すら載ってない。
この問題の部分に関しては、本当に”入門”として著したのかどうか疑わしいです。
実際、初めて(自発的に)数学を勉強する身としては証明問題は学校でも全然やったことがなかったので、自分の証明の論理の正しさが疑わしいときが少なくなく、解答がとても気になることが多いです。
そんな中、証明の解答はほぼ”無し”だともう絶望です。
とは言うもののわからないところは数学の先生に質問しにいって解決しているので、まあ大半は大丈夫です。
聞きに行ける人がいるならば、オススメな参考書です。

齋藤・線型代数入門

線型代数入門 (基礎数学1)

線型代数入門 (基礎数学1)

先程紹介した、松坂・線型代数入門を読み終わった後にさらっと読もうと思ってます。アマゾンでも評価は高く、昔からの名著だと言われているのでどんなものかと気になります。一応持ってはいますがまだ読んでません。佐竹・線型代数学も気になります。

塹江・詳解演習線形代数

詳説演習線形代数学

詳説演習線形代数学

問題集です。共立出版の詳解演習はちょっと白黒すぎてやる気が起きないので少しなり色のついてるこっちで演習をこなしていきたいと思ってます。

微分積分

笠原・微分積分学

微分積分学 ((サイエンスライブラリ―数学))

微分積分学 ((サイエンスライブラリ―数学))

サイエンス社の安い微分積分のテキストです。説明は丁寧にされているので、わかりやすいと思います。
ただ、最初の数列のところは少し分かりづらかったかも。
まだ自分も途中なのであまりこれに関しては言えることはないですが、微分積分に関しては学校でも計算はたくさんしてるので行間を埋める形で進めて行けばいいのかなと思ってます。
300数ページ程なので、行間埋めて進めるだけならすぐ終わりそうです。
ただ、学校と線型代数で忙しいけど。

杉浦・解析入門

解析入門 ?(基礎数学2)

解析入門 ?(基礎数学2)

言わずと知れた解析の名著だと思います。一応持ってます。しかしページ数がえげつないのでこれをやると時間があまりにもかかってしまうのであまり読んでません。
上の笠原・微分積分で行間がわからない時に参照するかな

野本、岸・解析演習

解析演習 (数学演習ライブラリ (2))

解析演習 (数学演習ライブラリ (2))

微積の演習書です。サイエンス社のテキストは安いので買いました。
見た感じ解答も丁寧に書いてあります。カバーしてる範囲も大丈夫だと思います。
詳しくはサイエンス社のこの本のページに載ってます。

集合位相

J.Munkres・Topology

Topology 2nd (Second) Edition byMunkres (Hardcover) (2000)

Topology 2nd (Second) Edition byMunkres (Hardcover) (2000)

洋書です。実は英語の勉強も兼ねてます。評判がいいのでこれで集合と位相に関して勉強していこうと思います。
解析とのつながりに関して例がたくさん載ってるということで、微積を勉強するにあたってもちょうどいい上に、英語の勉強も兼ねられる。一石二鳥です。

有限次元ベクトル空間の時の面白い定理、命題2

前の記事の続きです。
前の記事はこちら
toaru-nikki.hatenadiary.com


松坂・線形代数読み終わったら斉藤・線形代数か佐竹・線形代数を読んでみたい。

 

今日は問題にあった面白い問題の証明でもしていこうかなと思います。

松坂・線形代数は計算問題に関しての解答は載ってるけど証明問題に関してはほぼ載ってないから証明できたと思ってもそれがあってるかあってないかの確認が自分ではできないっていうなんとも言えない参考書ですけど、説明はとても丁寧でわかりやすいと思うので問題を抜きにすればすごいいい参考書だと思います。

 

それでは今日の本題

 

n次の正方行列AがA^2=Aを満たすならば、P^{-1}APが

\begin{pmatrix}I_r&O_{r,n-r}\\O_{n-r,r}&O_{n-r,n-r}\end{pmatrix}

となるようなn次の正則行列Pが存在することを示せ。ここにr=rankAである。

証明

Aにより定まる線形変換をL_Aとする。
仮定よりA^2 = Aが成り立つ。よってIm{L_A}^2 = ImL_A,Ker{L_A}^2 = KerL_A
が成り立つ。前記事より、K^n = ImL_A \oplus KerL_Aが成り立つ。
rankA = rankL_A = rより、ImL_Aはあるr個の1次独立な元によって生成される。
その生成元(基底)を、\{\boldsymbol{p}_1,\cdots,\boldsymbol{p}_r\}とする。
また、dim(KerL_A) = n-rより、KerL_Aのある基底を\{\boldsymbol{p}_{r+1},\cdots,\boldsymbol{p}_n\}とする。
K^nはImL_AとKerL_Aの直和で表されるので、\{\boldsymbol{p}_1,\cdots,\boldsymbol{p}_r,\boldsymbol{p}_{r+1},\cdots,\boldsymbol{p}_n\}は、
K^nの基底となる。この基底を\alphaとする。(この証明は別途)
そして、Fの基底\alphaに関する表現行列を考える。まず\varepsilonをK^nの標準基底とする。
まず、L_Aの基底\varepsilonに関する表現行列は、Aに等しい。
なぜならば、A=(a_{ij})とすると

\displaystyle L_A(\boldsymbol{e}_i) = \sum_{i=1}^n a_{ij}\boldsymbol{e}_i = \boldsymbol{a}_i

が成り立つからである。ここで\boldsymbol{a}_iはAの第i列ベクトルである。
よって、

L_A = {\psi}^{-1}_{\varepsilon} \circ L_A \circ {\psi}_{\varepsilon}

が成り立つ。
またP=(\boldsymbol{p}_1,\cdots,\boldsymbol{p}_r,\boldsymbol{p}_{r+1},\cdots,\boldsymbol{p}_n)としたとき、Pはn次の正方行列で、
かつ、\boldsymbol{p}_1,\cdots,\boldsymbol{p}_r,\boldsymbol{p}_{r+1},\cdots,\boldsymbol{p}_nは1次独立なので、Pはn次の正則行列である。
P=(p_{ij})とすれば、

\displaystyle \boldsymbol{p}_j = \sum_{i=1}^n p_{ij}\boldsymbol{e}_i

となるので、Pは基底変換行列T_{\varepsilon \to \alpha}と見ることができる。
また基底変換行列T_{\alpha \to \epsilon}は、P^{-1}である。
基底変換表現行列の定義によって、

L_P = {\psi}^{-1}_{\varepsilon} \circ {\psi}_{\alpha} , L_{P^{-1}} =  {\psi}^{-1}_{\alpha} \circ {\psi}_{\varepsilon}

である。上記のことより、

L_{P^{-1}} \circ L_A \circ L_P = {\psi}^{-1}_{\alpha} \circ {\psi}_{\varepsilon} \circ {\psi}^{-1}_{\varepsilon} \circ L_A \circ {\psi}_{\varepsilon} \circ {\psi}^{-1}_{\varepsilon} \circ {\psi}_{\alpha}
= {\psi}^{-1}_{\alpha} \circ L_A \circ {\psi}_{\alpha}

となるので、L_Aの基底\alphaに関する表現行列は、P^{-1}APで表される。
P^{-1}AP=(q_{ij})とすると、L_{P^{-1}AP}は、定義より

\displaystyle L_{P^{-1}AP}(\boldsymbol{p}_j)= \sum_{i=1}^n q_{ij}\boldsymbol{p}_i

が成り立つ。
また、P^{-1}APP^{-1}AP = P^{-1}A^2P = P^{-1}APより、{L_{P^{-1}AP}}^2=L_{P^{-1}AP}が
成り立つ。よって、上式をまたL_{P^{-1}AP}で送ると、

\displaystyle {L_{P^{-1}AP}}^2(\boldsymbol{p}_j) =  L_{P^{-1}AP}(\boldsymbol{p}_j) = \sum_{i=1}^n q_{ij}L_{P^{-1}AP}(\boldsymbol{p}_i)

が成り立つ。L_{P^{-1}AP}(\boldsymbol{p}_k) =\boldsymbol{0} (k=r+1,\cdots,n)に注意すれば、
P^{-1}AP=(q_{ij})は明らかに

\begin{pmatrix}I_r&O_{r,n-r}\\O_{n-r,r}&O_{n-r,n-r}\end{pmatrix}

となっている。これで証明が完了した。

はあ、やっと終わった。実はこの証明を書く前にノートにプロットしておいたんですけどこの記事書いてる途中に不備見つけてやり直しになってしまい結構この証明書くのに時間がかかりました・・・。明日テストだっていうのにこんな時間まで何してるんだか。これからテスト勉強やりたいと思います。明日はこの証明の途中の行間に必要な定理の証明を書いていこうと思います。それでは